ハープ人名事典

ドロシー・アシュビ―

アメリカのジャズ・ハープ奏者、作曲家。デトロイトに生まれ育ち、最初はクラシックのピアノを習得したが、1952年頃からハープを主楽器と定める。彼女がジャズ・ハープの偉大な先駆者とされるのは、そもそもジャズには不向きではないかとされたハープを持ちこみ、さらに彼女が最も活躍した1950-1960年代は黒人の社会的地位は低く、しかも極めて男性的社会であったジャズ・シーンに女性として斬りこんだという、困難に挑んだからだ。そして、1970年代に入っても意欲は止まず、ついに日本の琴を用いた「ザ・ルバイヤット・オブ・ドロシー・アシュビ―」というアルバムも出す。晩年は、西海岸へ移住してスティービー・ワンダーのアルバムにも参加した。生涯で10枚以上のリーダー・アルバムを残している。

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