ジャズハーピストの古佐小基史が、待望の新作をデジタル・リリースしたことが、ニュースレターから判った。「内なる旅路」(Journey Within I-III)と銘打った3編からなるデジタル・アルバムは、全編彼のソロ即興で綴られている、実に内省的な内容だ。前回のアルバム、「フォックシング・アワー/KoMaGaトリオ」の内容とは打って変わって、いわゆるエンタメ・アプローチではなく、あくまでも心象風景を綴っている。まるで、キース・ジャレットのソロ・アルバムのハープ版を聴いているかのようだ。静謐な音楽のコレクションを誇るECMレーベルが飛びついてもおかしくない内容と成果である。コロナ禍で、モラトリアムにならざるを得ない状況で、このような飛び道具を用意していようとは!スポーティファイでダウンロード可能なので、ぜひハープ・ソロの旅を体感してほしい。